問題:その道、本当に“安全”ですか?
一見すると何の変哲もない住宅街の道。
しかし、その道が「私道(しどう)」であることを知らずに家を購入し、後からトラブルに巻き込まれるケースが急増しています。
たとえば…
前面道路の持ち主に無断で工事を進めてしまい、法的トラブルに発展
水道やガスの配管工事ができず、引っ越し延期に
道路の補修費用を突然請求され、想定外の出費に
家そのものではなく、「道」が問題になるとは思わなかった――
そんな後悔を防ぐために、購入前に絶対に確認しておくべきチェックポイントをお伝えします。
解決:私道トラブルを防ぐ5つの確認ポイント
① 前面道路が「公道」か「私道」かを確認する
まずは、物件が接している道路の種類を明確にしましょう。
公道は国や自治体が管理しており、自由な通行が可能。
私道は個人や法人の所有地であり、通行や工事に制限がかかることがあります。
👉 確認方法:登記簿謄本や自治体の道路台帳で調査。
② 私道の場合、所有者と持分をチェック
私道には複数の所有者がいることもあります。
その場合、自分が持分を持つのか、他人の土地を使わせてもらう形なのかで、権利関係が大きく変わります。
👉 ポイント:持分がなければ通行権の証明(通行承諾書など)が重要になります。
③ 通行・掘削承諾の有無を確認する
水道管やガス管など、将来的に地中を掘る必要が出る場合には、「掘削の承諾」がなければ工事ができないことも。
👉 確認方法:売主・不動産会社を通じて、書面での承諾を確認。
→ 口約束ではNG。書面化された承諾書の有無がカギです。
④ 私道の維持・管理の負担をチェック
私道は所有者(もしくは持分保有者)による維持管理が必要です。舗装の修繕や除雪などの費用が思わぬ負担になることも。
👉 ポイント:近隣住民と費用をどう分担しているか、過去の履歴や合意内容を確認。
⑤ 通行トラブルの事例がないか近隣リサーチ
過去に通行トラブルが起きていないか、実際に住んでいる人に話を聞くのが最も信頼できる情報源です。
👉 おすすめ:平日・休日の異なる時間帯に現地へ行ってみる。住民の様子や雰囲気も要チェック。
まとめ:道に問題があれば、家も資産にならない
住宅購入で見落とされがちな「私道問題」。
しかし、たった一本の道の“権利”を見誤るだけで、将来のトラブルと経済的損失を招くことがあります。
家を買うときは、建物や設備のチェックだけでなく、その“前の道”にも必ず目を向けてください。