「底地を買い戻したいとき、いくらが妥当?」
〜借地権と底地の“リアルな価格”を実務の視点で徹底解説〜
◆ 問題:底地を買い戻したい。でも「いくらが妥当なのか分からない」
「親が貸していた土地(底地)を借地人から買い戻したい」
「地主から底地を買って、土地の所有権をまとめたい」
…そんなとき、“適正な価格”をどうやって決めればよいのでしょうか?
実は、底地と借地権はそれぞれ利用権と所有権が分かれた複雑な関係。
市場価格も一律ではなく、ケースごとに評価が変わるため、
感覚や相場だけで判断するとトラブルになりがちです。
◆ 解決:専門家が用いる「借地権割合×時価」で合理的に算出!
底地の買戻し価格は、以下のような考え方で評価されます:
✅ 更地価格 × (1 − 借地権割合)= 底地価格
たとえば、
・近隣の更地価格:1㎡あたり50万円
・借地権割合:60%の場合
→ 底地価格は 50万円 ×(1 − 0.6)= 20万円/㎡
この計算式をベースにしつつ、
契約内容(更新料・建替承諾料など)
利用状況(駐車場か店舗か)
地域特性や市場取引事例
なども考慮して、不動産鑑定士が総合的に判断します。
◆ 実務のリアル:評価事例をご紹介!
[事例①]
所在地:東京都世田谷区
更地価格:1㎡=60万円
借地権割合:70%
借地人が所有する建物あり
→ 底地価格:60万円 ×(1 − 0.7)= 18万円/㎡
→ 借地人に買い戻してもらう価格交渉は、この金額を基準にスタート
[事例②]
所在地:埼玉県川口市
更地価格:1㎡=25万円
借地権割合:60%
借地人が無断転貸しており、契約条件に問題あり
→ 交渉前に法的整理と減価要素を加味し、底地価格は15万円/㎡に再評価
◆ まとめ:底地も借地権も「金額は話し合い次第」だからこそ、評価がカギ!
底地の売買は、市場に出ないクローズドな取引であることが多く、
「相場」や「面積単価」で簡単に片づけると、損をする可能性も。
不動産鑑定士の評価を活用することで、
双方が納得できる“根拠ある価格”で交渉を進めることができます。